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平成27年度第30回豊の国木造建築賞受賞作品

優秀賞-新築部門-伝統的な和の住まいと、現代の暮らしに寄り添う快適性を両立

作品データ
所在地 大分市
用 途 住宅
建築主 E.N邸
設計者 ㈱井上建設
一級建築士事務所
施工者 ㈱井上建設
延面積 143.72㎡
設計趣旨

「伝統的な和の住まいの美しさに、現代の暮らしに寄り添う快適性を両立。」
現代住宅が建ち並ぶ新興住宅街の中、ゆっくりと時間の流れる伝統的な数奇屋造りを原点に、落ち着きのある印象的な佇まいを提案。
いぶし銀の粘土瓦が映える大屋根の外観に、軒の深いお縁を配置。夏の日差しや雨風を防ぐ日本風土に適した造りとなっています。
内部の玄関ホールにはこの家を象徴する大黒柱と飾り床があり桧特有の柔らかな見た目と心地よい香りは訪れる人達を優しく包みます。また、離れへと続く畳敷きの廊下の脇には坪庭を配し水鉢に落ちる紅葉で四季の移り変わりをのぞむこともできます。

優秀賞-新築部門-心と身体を育てていく「家族のふるさと」となる家

作品データ
所在地 中津市
用 途 住宅
建築主 溝口雄一
設計者 山道勉建築
施工者 井堀工務店
延面積 143.31㎡
設計趣旨

■家は、家族の「”ふるさと”」との想いと共にこれから”家族”となっていく若いご夫婦がふるさととなる家をつくるため、祖父母の土地と家を引き継いで建て替えた平屋住宅。築60年程の旧居を切り離し解体、納屋部分を残して再生し、中庭を介して母屋(新居)を配置しました。
■コンパクトであるからこそ家族1人1人が自然体でいられる細工を各所に、アプローチから始まり納屋から母屋へ、玄関から内部へ奥に進むにしたがって徐々に心が落ち着けるようスケール感を生かしたプラン。奥に位置する東の個室ではまるで巣箱の中へ入っていくような安心感も。雁行する軒とぬれ縁は、内と外との境界をやわらかく繋ぐとともに、そうした心の移り変わりも表しています。一日のなかで、また長い年月のうち、広く使うことも仕切ることも自然とできるよう、人に寄り添える空間を目指しました。
県産材の杉や桧を中心とした無垢材、木製建具や造作家具、内壁などに木の素材や特性を活かした意匠、外壁は九州の火山灰シラスの左官材。どの材も調湿や経年変化を楽しめ、環境への負荷やエネルギー消費への配慮ができるものです。
■新たな空間に、旧居の古材の存在をさりげなく感じさせた住まい。
■受け継いだ庭も、家のプランニングに呼応するよう再構築。性格の違う6つの庭は家の中からの風景を豊かにし、近隣や通りを歩く人との交流を自然にしてくれます。その庭にそっと佇む新居の建物は、過去と未来の歴史をつなぐ確かな礎となっていると感じます。”ご先祖様も一緒にいる家”そんな住まいで心と身体を育てていく。過去と未来を見つめ「ひとつの家族として家があるといい」と願って生まれた家が”家族のふるさと”となることをいま確信しています。

優秀賞-リフォーム部門-古の意匠を継承しつつ生まれ変わる

作品データ
所在地 大分市
用 途 住宅
建築主 日本ハウジング㈱
設計者 日本ハウジング
建築設計事務所
施工者 日本ハウジング㈱
延面積 135.33㎡
設計趣旨

昭和の初期の建物である。戸次周辺には数多くの古民家が現存し、その古くからの町並みの中に「下戸次の家」は溶け込むように存在する。
一見、必ずしも状態がいいとは言えない民家であった。材料難の時代に懸命になって手に入る材を探しまわったのであろう。だからこそ、当時の匠たちが知恵を凝らし意匠を凝らした建物の、意匠だけは継承しようと思った。
構造の改修には地元大分の杉材を使い、将来は土へ変える珪藻土を主な内装材とした。
基礎断熱、外張り断熱を施し熱交換型のセントラル換気システムを採用した。古の意匠に最新の省エネ断熱基準を導入した「下戸次の家」である。