過去の受賞作品「平成26年第29回豊の国木造建築賞受賞作品」を掲載しています

「平成26年第29回豊の国木造建築賞受賞作品」一覧をご覧ください

  1. トップページ
  2. 過去の受賞作品
  3. 平成26年度第29回豊の国木造建築賞受賞作品

平成26年度第29回豊の国木造建築賞受賞作品

最優秀賞-新築部門-全ての部屋に余白(=庭)を持たせ、風を楽しむ

作品データ
所在地 大分市
用 途 住宅
建築主 B邸
設計者 日本ハウジング
建築設計事務所
施工者 日本ハウジング㈱
延面積 145.89㎡
設計趣旨

敷地は大分川沿いにあるが、あまり良い景観が望めない土地であった。これは敷地に余白を作ることで、どの部屋からも庭(=余白)を眺められるようにすることで解決した。余白を生む建物の輪郭は、緑の植栽から風が吹きぬける空間になった。
内装はすべて自然素材で再生可能である。壁天井は庄内の珪藻土、構造材はすべて佐伯の杉を使用している。当社はすべての物件に於いて同一の素材を使用しコストの低減を図っている。交友関係の広いクライアントであることから、通常の住宅に求められる生活の場以外にセミパブリックな「集う場所」を設置した。「公」と「私」が混在するセミパブリックスペースは、周囲(外)からプライベートゾーンを守る目隠しのような役目を果たしている。

最優秀賞-リフォーム部門-愛着のある家を大規模な再生計画で蘇らせる

作品データ
所在地 臼杵市
用 途 住宅
建築主 橋本文博・友佳子
(旧海士野邸)
設計者 現代建設㈱
一級建築士事務所
施工者 現代建設㈱
延面積 211.63㎡
設計趣旨

商社マンだった施主夫婦がUターンし、農業に取り組む為の拠点となった建物で借家として居住していたが、愛着のあるこの家を購入し大規模な再生計画がスタートすることとなった。家を持ち上げ、足回りの取替・大黒柱の金輪継ぎ・立直しや基礎の補強も行った。壁は漆喰仕上げ、力強い小屋梁は現しにするなど先人の技術の見える仕上げとした。また、外構の灰石積み・犬走りのタタキ・駐車場の枕木敷等、周囲の景観との調和を図った。今回の工事により、築90年を経たこの建物が、養蚕の面影(越屋根)や臼杵の民家の特徴を残す貴重な建物として蘇ることとなった。

優秀賞-新築部門-内と外をゆるやかにつなぐ、風の通り道と光庭

作品データ
所在地 大分市
用 途 住宅
建築主 髙野嘉久・久仁子
設計者 アーキテック
一級建築士事務所
施工者 ㈱リビングデザイン
延面積 143.89㎡
設計趣旨

計画地は賀来川河川敷の土手沿いのある平成20年度に完成したばかりの区画整理地内にある。土手沿いの風景が楽しめる南側以外の3方は、住宅に囲まれて閉ざされた印象であり、景色や採光が期待できなかった為、南側を平屋、北側を2階建ての建物構成とし、建物内に中庭や光庭を設けることにより、建物奥まで採光、風の通り道を確保し、2階からでも南側の景色を室内に取り込めるよう配慮している。また2階を片側に寄せることで、北側に隣接するお宅の日照を阻害しないよう配慮した。同時に南側の建物を平屋建てにすることで、建物に奥行感を与えないよう街並みや景観に配慮している。外壁材については、庭の芝や樹木越しに優しく映える板張りと、イギリスコッツウォルズ地方から取り寄せたハニーストーンを配し、外壁材がそのまま室内に入り込んで、内部と外部が続いて見える工夫をした。また壁の中に引きこまれる木製の引き戸を採用し、濡れ縁を設けることで建物の中と外をゆるやかにつなぎ、そのまま中庭、寝室へとつながっていく風の通り道となるよう配慮している。室内壁の仕上に採用した火山灰の塗り壁は製造過程において化石燃料を使わない地球環境に配慮された材料であり、リビングに設けられた薪ストーブと合わせて自然環境に配慮している。

優秀賞-リフォーム部門-大屋根に守られた内部は、広々として安らぐ空間

作品データ
所在地 大分市
用 途 住宅
建築主 I邸
設計者 建築デザイン工房
kocochi空間
施工者 後藤総合工業㈱
延面積 135.29㎡
設計趣旨

亡くなった祖父宅の建て替え計画です。山あいの農村集落。祖母の介護で移り住む叔父夫妻が農村生活をスタートさせます。外観は山間部の風景になじむように大屋根とし、日射調整や雨風からのダメージ軽減に有効な深い軒の出を採用。
内部は大屋根を感じさせる吹抜や現し梁・造作家具などに木質を残し、山小屋風で素朴な印象に仕上げています。
平屋的プラン構成に抜け感として設けた「中庭」や「通り土間」は採光・通風・見通しの良い安全な空間づくりに機能しています。同時に現代の農村生活に合わせて多目的に利用でき、近隣との緩やかな関係づくりにも有効です。

優秀賞-リフォーム部門-建設当時の風情を今に伝える地域・観光交流施設

作品データ
所在地 中津市
用 途 地域・観光交流施設
(南部まちなみ交流館)
建築主 中津市長 新貝正勝
設計者 NPO中津まちなみ会
一級建築士事務所
施工者 高野建設㈱
延面積 251.39㎡
設計趣旨

景観形成重点地区である諸町に、南部校区住民の地域活動、景観まちづくり活動及び観光振興の拠点施設として南部まちなみ交流館がオープンしました。
この施設は、文化12年(西暦1815年)に建築されたとされる旧宇野屋を文化財として保存・改修整備したもので、建設当時の柱や梁などをそのまま残し、当時の景観を再現して、造酒屋・米問屋として栄えた商家の風情を今に伝える交流施設として生まれ変わりました。照明は全てLEDを使用し省エネに配慮しました。
新しい工法としては、屋根構造が登り梁で、野地板は平面剛性が取れず、水平用ステンブレースシステムを使用し、耐震補強としています。文化財としての価値を落とすことなく、まちづくりなどの拠点施設として多くの市民が利用できるよう昇降リフトを設置する等、設計段階で配慮しました。