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平成24年度第27回豊の国木造建築賞受賞作品

最優秀賞-新築部門-機能的でありながら、生活に楽しさを与える吹抜け

作品データ
所在地 別府市
用 途 住宅
建築主 O邸
設計者 後藤建設㈱
施工者 後藤建設㈱
延面積 165.6㎡
設計趣旨

「四季を通じて住を楽しむ空間を」との要望で、外観は落ち着きのある“むくり”大屋根の木造風住宅とし、家の中心と重心を中央部に合わせ地震に強い構造とした。
玄関から続く土間と南北に設けたウッドデッキにより、四季を通じて外とアクセスできるように配し、家の中心に吹き抜けのあるリビングを設け、各部屋への動線の中心とし、セキュリティとプライベートを保ちながら四方から風が流れ、排出されるように欄間・高窓を配した。
室内は広い廊下とバリアフリー、ドアは引戸を中心に開放感を持たせ、夫婦の部屋には専用の洗面、トイレを設けて老後に配慮した。

優秀賞-新築部門-機能的でありながら、生活に楽しさを与える吹抜け

作品データ
所在地 別府市
用 途 住宅
建築主 吉田英史
設計者 アーキテック
一級建築士事務所
施工者 ㈱アイビックホーム
延面積 117.59㎡
設計趣旨

敷地は朝見神社へ続く主要な道路の角地にあり、静かに佇むイメージとなるよう外壁の色を黒を基調とした。また、敷地は準防火地域内であるので、外壁を燃えにくい材料とする必要があるが、制限のない部分には板張りや格子などを設置し、モダンな外観の中に自然なやさしい雰囲気となるように気をつけた。
計画当初より薪ストーブの採用が決定していたので、建物中心に吹き抜けを設け、室内空間を立体的な一室空間として取り扱うことで薪ストーブの暖気が室内の隅々にまで行き渡るように配慮している。
家族の顔が見える生活を送ることができるよう、共用勉強コーナーを2階に設置し、子供室も吹抜に面して設置している。
吹抜けの廻りをぐるり一周できる、回遊する動線は便利の良い動線というだけでなく、生活に楽しさを与えるものである。

優秀賞-新築部門-歴史・家族・地域のつながりを育み、穏やかに住まう家

作品データ
所在地 由布市
用 途 住宅
建築主 竹中靖典
設計者 山道勉建築
施工者 ㈱佐伯建設
延面積 167.26㎡
設計趣旨

代々住み継いでこられた築80年余りの古民家の建て替えです。
長年の増築も含め大きすぎた住居を共に息遣いが感じられご両親が穏やかに過ごされるようなバリアフリーの家をと望まれました。
■コンパクトにしながらもプライバシーの保ち方を考えた住まい
それぞれの世代の収納スペースの厚みや、その付近の動線が緩衝領域となっています。相手に自然と配慮できたり、自分の気持ちを切り替えたりする「ひと呼吸ゾーン」となっています。
■2Fの在り方、並びにプランから導き出される構造の強さを考えた住まい
■家の歴史(時)のつながり、家族(世代)のつながり、そして地域(社会)とのつながり
縁側(ぬれ縁)は地域に根付いたご家族にとっての楽しみ、穏やかな交流の場でもあり、不自然な状態の時には、スロープから縁側とつながり、直接車イスでの個室へのアクセスを可能とします。
県産材の杉や桧を中心とした無垢材、木製建具や造作家具、内壁や天井などに木の素材や特性を活かした意匠、外壁は九州の火山灰シラスの左官材、どの材も調湿や経年変化を楽しめ、環境への負荷やエネルギー消費への配慮ができるものとなっています。
また、新しい材に加え、旧家で使われていた瓦・梁・柱・框・建具家具・手すり・基礎石・植栽などを解体の際に保管し、職人たちの丁寧な仕事によって適所へ組み込んでいきました。
旧家や地域の歴史、家族の想い出と共にある他のものでは代用することのできない古材は、新しい材とやさしく馴染みながらそっと溶け込むように存在し、包まれる人たちの気持ちを和らげています。
建て主ご家族と共に見つめてとらえた家の本質は幾層にも重なって、より一層深みある「日常」を紡いでいってくれるものと願っています。

優秀賞-リフォーム部門-明治期の商家を思い出を残しつつバリアフリーに改修

作品データ
所在地 竹田市
用 途 住宅
建築主 下田浩
設計者 ㈲川野組
一級建築士事務所
施工者 ㈲川野組
延面積 273.54㎡
設計趣旨

かなり長い間空き家だった明治期の商家を、平成18年に街並み環境整備で、前面と裏面2階及び屋根葺き替え工事を行った。
その後も空き家の状態であったが、所有者の娘さん夫婦が住宅として住みたいと計画が持ち上がり今回の改修となった。
道路面は、大正期に改修した時の図面が残っていたのでそれを参考とし街並みに考慮した。所有者から、東西(中庭~道路)に風が通り、夏涼しかったと聞き、道路面の欄間を開閉できるように改修し風の道を作った。
全面的にバリアフリーを考慮したが、計画上段差ができる部分は、10cm内外とした。
思い出としての、2階和室(書院)・広縁・広縁側の建具は修繕しそのまま残した。

優秀賞-リフォーム部門-鉄輪への愛で生まれ変わる、旧き新しいカフェレストラン

作品データ
所在地 別府市
用 途 飲食店/CAFE
建築主 財津治子・河野健司
設計者 ㈱オクト・パス
施工者 ㈱オクト・パス
延面積 104.59㎡
設計趣旨

別府鉄輪の温泉街に位置する、築130年の医院だった空家をオーナーの残したい想いと現在のカフェ店主の鉄輪を愛する想いに共感し、この形や雰囲気、時代背景を出来るだけ残して伝えたいという想いから始まりました。
雨漏りのためにやり替えていた屋根以外は、壊れかけていたと言っても過言ではない状態の建築物のリノベーションでした。
玄関屋根の手の込んだ意匠、今は作られていないガラスのレリーフ…内装の床などは雨漏りでほとんど腐っている状態の中、ひとつひとつ手作業で選別した使える木材を2階の床材として再利用、ガラス窓も店内の意匠として使い、当時使われていた台所の作り付けの家具は、展示スペースや、バック棚として生まれ変わりました。壁材には呼吸をする木材と相性のいいホタテ貝の漆喰の壁を用い、空気環境も天然素材による安全性を重視、店内でのここちよさも、大きな窓からの風と共に町の景色も感じて頂けるよう配慮しました。外部も当時の形を残しながら、新しく加えたところも古さを演出した杉板の鎧張り、昔からよく使われていた薄いブルーグレーの塗装でノスタルジックな鉄輪の景観に溶け込むような仕上がりになっています。
観光地である鉄輪の、旧き新しき形のカフェレストラン「むすびの」が、食文化や様々な文化を通じて皆さんと繋ぎ合っていく場所となることが嬉しく感じています。